◎(非上場)東京製綱 : ワイヤーロープ国内トップ、高配当と割安な株価指標に注目

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

東京製綱(非上場)の基礎情報

今回ご紹介するのは、日本が誇る老舗企業、東京製綱です。東京製綱は、その名の通り「綱」を製造する会社で、具体的にはワイヤーロープの国内トップメーカーとして知られています。皆さんの身近なところでは、大きな橋のケーブルや、港に停泊する船を繋ぐロープ、建設現場のクレーン、漁業用の網など、社会のインフラから産業の根幹まで、幅広い分野でその技術が活かされています。

ワイヤーロープだけでなく、自動車のタイヤに使われるスチールコードや、地震から建物を守る免震・制震装置、さらには高機能な特殊ケーブルなど、多岐にわたる製品を手掛けています。まさに、日本のものづくりを足元から支える、縁の下の力持ちのような存在ですね。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 149,400円(1,494円/株)
  • PBR : 0.62倍
  • PER : 7.28倍
  • 配当利回り : 4.35%

(2025年11月26日(水)時点)

ぽんぽん的な評価

◎ ぽんぽんは、強く買いたいぽん!

PBR0.62倍、PER7.28倍、配当利回り4.35%と非常に割安感がある上に、収益性・安定性・成長性も全て改善傾向にあるぽん!今すぐ買いたいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]: 割安な株価指標に加え、収益性・安定性・成長性が全て改善傾向!高配当も魅力的ぽん!

A. 成長性 : ◎

東京製綱の成長性は目覚ましいものがあります。過去数年の売上高は右肩上がりに拡大しており、事業の勢いが感じられます。特に、EPS(1株当たり利益)も増加の勢いが続いており、直近も好調を維持しています。さらに、フリーキャッシュフローも前年同期比で改善しており、事業が生み出す現金の量も増えているのは、今後の投資や成長戦略にとって非常に心強い材料と言えるでしょう。

B. 割安性 : ◎

現在の株価指標を見ると、東京製綱は非常に割安な水準にあると評価できます。PBR(株価純資産倍率)は0.62倍と、企業の持つ純資産に対して株価が低く評価されていることを示しています。また、PER(株価収益率)も7.28倍と、同業他社と比較しても低水準であり、利益水準から見ても割安感があります。さらに、配当利回りは4.35%と非常に高く、安定したインカムゲインを期待できる点も大きな魅力です。これだけ好調な業績を背景に、ここまで割安な水準に留まっているのは見逃せないポイントだと感じます。

C. 安全性 : ◎

財務健全性に関しても、東京製綱は非常に安定しています。自己資本比率は42.0%と、一般的に望ましいとされる30%を大きく上回っており、企業の安定した経営基盤を示しています。有利子負債も減少傾向にあることから、財務リスクは低いと言えるでしょう。収益性の改善と相まって、盤石な財務基盤が築かれていることは、長期的な視点での投資を考える上で大きな安心材料となります。

製造業のサステナビリティと東京製綱の未来

東京製綱のような日本の基幹産業を支える製造業にとって、近年特に重要視されているのが「サステナビリティ」への取り組みです。環境への配慮、社会的責任、ガバナンス(ESG)といった観点は、企業の長期的な成長を考える上で避けては通れないテーマとなっています。

ここで、海外の製造業の事例を見てみましょう。英国の高性能ギアメーカーであるHewland Engineeringは、サステナビリティへの積極的な投資が、事業運営にどれほど良い影響を与えるかを証明しています。同社は2021年にサステナビリティ担当役員を任命し、資産の効率化に注力した結果、年間エネルギー使用量を実に16%も削減することに成功しました。これにより、大幅な運用コストの削減と炭素排出量の削減を両立させています。さらに、鋼材廃棄物の削減、廃水のリサイクル、部品の軽量化といった取り組みも積極的に検討しているとのことです。(参照元:Hewland Engineering proves that cutting carbon really IS good for business – The Manufacturer

Hewland Engineeringの事例は、製造業が環境負荷を低減しながら、同時に経済的なメリットも享受できることを明確に示しています。東京製綱もワイヤーロープやケーブルといった製品を製造する過程で、多くのエネルギーや資源を消費します。だからこそ、Hewlandのような企業の取り組みは、東京製綱にとっても非常に示唆に富むと言えるでしょう。

例えば、東京製綱が製造プロセスにおける省エネ技術をさらに導入したり、原材料の調達から製品の廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体で環境負荷を低減する取り組みを強化したりすることは、単に企業の社会的責任を果たすだけでなく、長期的なコスト削減やブランド価値の向上にも繋がります。特に、ワイヤーロープのような重量のある製品を扱う企業にとって、製造工程での効率化や資源の再利用、そして製品自体の軽量化は、環境面だけでなく物流コストの削減にも大きく寄与する可能性があります。

東京製綱は、その製品が橋梁やインフラなど、社会の基盤を支える重要な役割を担っています。だからこそ、サステナビリティへの取り組みは、企業の信頼性を高め、ESG投資家からの評価を向上させる上でも不可欠です。すでに堅実な財務基盤と安定した成長を誇る東京製綱が、こうした環境への配慮をさらに深めていくことで、より持続可能で強靭な企業へと進化していくことが期待されます。

製造業における環境技術への投資は、未来への投資とも言えるでしょう。同じく日本の製造業で、インフラ需要を支えるバルブメーカーのキッツや、表面処理技術で世界トップクラスのトーカロといった企業も、それぞれの分野で高い技術力と安定した事業基盤を持っています。東京製綱もまた、その優れた技術力と安定性を背景に、環境配慮型社会の実現に貢献しながら、さらなる成長を遂げていく可能性を秘めていると感じます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました