△(7697)かっこ : 赤字予想も財務◎、AI心理シミュレーションで不正検知進化期待

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

銘柄の基礎情報:(7697)かっこ

今回ご紹介するのは、(7697)かっこという企業です。かっこ株式会社は、主にインターネット上での不正取引や詐欺を防ぐためのサービスを提供している、まさに現代のデジタル社会に欠かせない存在と言えるでしょう。

具体的には、ECサイトなどでのクレジットカード不正利用や、転売目的の不正注文などを検知する不正検知サービスが主力事業です。また、金融機関向けのマネーロンダリング対策支援や、データサイエンスを活用したコンサルティングサービスも展開しています。デジタル化が進む現代において、セキュリティ対策の重要性はますます高まっており、かっこ株式会社はそうしたニーズに応える形で成長を目指しています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。(2025年10月8日(水)時点)

  • 最低投資金額 : 77,700円(777円/株)
  • PBR : 2.70倍
  • PER : — (会社予想EPSがマイナスであるため算出不能)
  • 配当利回り : 0.00%
  • 株主優待 : なし

ぽんぽん的な評価

△ ぽんぽんは、売りたいぽん!

不正検知という成長市場にいるのは魅力的だけど、足元の業績が赤字予想なのが気になるぽん。財務は安定しているけど、株価指標に割安感がないから、今は様子見したいぽん〜!

評価の理由

[評価の注目ポイント]
不正検知市場の成長性には期待できるものの、足元の赤字と割高な株価指標が気になるぽん!

A. 成長性 : △

かっこ株式会社が事業を展開する不正検知や決済セキュリティの市場は、EC取引の拡大やサイバー犯罪の巧妙化に伴い、今後も成長が期待される分野です。しかし、直近の2025年12月期の会社予想では、1株当たり利益(EPS)がマイナスとなっており、足元の収益性には課題が見られます。売上高は伸びているものの、利益が伴わない状況は、競争激化や先行投資負担などが影響している可能性も考えられます。配当金も現状はゼロであり、株主還元という点では物足りなさを感じるかもしれません。

B. 割安性 : ×

株価の割安性を示す指標を見ると、PERは会社予想EPSがマイナスであるため算出できません。PBRは2.70倍と、実績のROE(自己資本利益率)がマイナスであることを考慮すると、決して割安とは言えない水準です。成長市場にいるとはいえ、現在の株価は将来の成長期待をある程度織り込んでいると見ることもできます。配当利回りも0.00%であり、株主優待もないため、インカムゲインを期待する投資家にとっては魅力が低いでしょう。

C. 安全性 : ◎

財務の健全性については、非常に高い評価ができます。自己資本比率は81.2%と非常に高く、これは企業の財務基盤が盤石であることを示しています。有利子負債が少なく、自己資金で事業を運営できているため、景気変動や予期せぬ事態に対する耐性が強いと言えるでしょう。たとえ足元で赤字が続いたとしても、この強固な財務体質があれば、今後の事業立て直しや成長投資を行う上での大きな支えとなります。

AIが拓く不正検知の未来:心理シミュレーションの可能性

かっこ株式会社の事業の中核をなす不正検知サービスは、AI技術の進化と密接に関わっています。従来の不正検知は、過去のデータからパターンを学習し、異常を検出するルールベースや機械学習が主流でした。しかし、不正の手口は日々巧妙化しており、より高度な予測と対策が求められています。

そんな中、興味深いニュースがForbesで報じられました。「Using AI To Simulate Emotional States And Explore Vital Elements Of Human Psychology」と題されたこの記事では、AIが感情状態をシミュレートし、人間の心理の重要な要素を探求する可能性について論じられています。具体的には、セラピストの訓練や、特定の精神状態の研究において、AIがペルソナとして活用される事例が紹介されています。

一見すると、不正検知とは直接関係がないように思えるかもしれません。しかし、不正行為は人間の意図や心理に深く根ざしています。もしAIが人間の感情や意図をより深く理解し、シミュレートできるようになれば、不正検知の分野に革命をもたらす可能性があります。例えば、不正を企む者の心理的傾向や行動変容の微細な兆候をAIが察知し、従来のデータパターンだけでは見抜けなかった新たな不正手口を予測できるようになるかもしれません。

現在の不正検知システムは、主に客観的な行動データに基づいています。しかし、AIが人間の「意図」や「感情」といった主観的な要素を推測する能力を高めれば、より多角的な視点から不正を検知し、未然に防ぐことが可能になるでしょう。これは、不正検知の精度を飛躍的に向上させるだけでなく、新たな防御策を講じる上での重要なヒントを提供することにも繋がります。

かっこ株式会社のような不正検知の専門企業にとって、このようなAI技術の進化は、将来のサービス開発において大きな可能性を秘めています。AIを活用したDX推進は、多くの企業にとって喫緊の課題であり、JDSCfreeeといった企業もAI活用で成長を期待されています。かっこ株式会社も、この最先端のAI技術をいかに自社の不正検知サービスに取り込み、より高度で予測的なソリューションを提供できるかが、今後の成長を左右する鍵となるでしょう。

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