本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに
今回ご紹介するのは、東証グロース市場に上場しているユビテック(2193)です。最先端のIoT/M2Mソリューションと、健康寿命の延伸に貢献するヘルスケアソリューションを二本柱として展開している企業ですね。特に、コネクテッドカーやPHR(Personal Health Record)といった、これからの社会に欠かせない分野で事業を広げています。
まずは、ユビテックの基本的な情報を見ていきましょう。(2025年10月22日(水)時点)
- 最低投資金額 : 24,900円(249円/株)
- PBR : 2.49倍
- PER : —
- 配当利回り : —
- 株主優待 : なし
ぽんぽん的な評価
△ ぽんぽんは、売りたいぽん!
成長分野にいるのに、現状は赤字で割高感があるぽん。財務は安心だけど、収益改善を待ちたいぽん〜!
評価の理由
[評価の注目ポイント]
IoTとヘルスケアという成長分野で技術力は魅力的だけど、現状は赤字で株価は割高感があるぽん。
A. 成長性 : △
ユビテックは、IoT/M2Mソリューションとヘルスケアソリューションという、まさにこれからの社会を支える成長分野に注力しています。
IoT/M2Mソリューションでは、自動車向け通信モジュール(TCU)が強みです。コネクテッドカーの普及が進む中で、車両と外部を繋ぐ重要な役割を担っており、将来的な需要拡大が期待されます。また、IoTプラットフォーム「Ubiquitous One」は、様々な機器やセンサーからのデータを収集・解析し、製造業や物流、インフラといった幅広い産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援しています。これは、企業の業務効率化や新たな価値創出に直結する重要な技術ですね。
一方、ヘルスケアソリューションでは、PHRサービス「からだカルテ」が主力です。健康診断結果や日々の健康データを一元的に管理することで、個人の健康増進をサポートし、企業や健康保険組合の健康経営にも貢献しています。高齢化社会が進む日本において、予防医療や個人の健康管理の重要性は増すばかりであり、この分野の成長余地は大きいと言えるでしょう。
しかしながら、直近の業績を見ると、2024年度の決算では赤字を計上しており、ROEも-28.51%とマイナスです。成長分野に事業を展開しているものの、それがまだ安定的な収益に結びついていない点が課題として挙げられます。将来性への期待は高いものの、現状の収益力には改善の余地があるため、成長性については△と評価しました。
DXやAI、IoTといった技術は、多くの産業で変革をもたらしています。例えば、テックファームHDやオプティムといった企業も、それぞれの強みを活かしてDXを推進しています。ユビテックも、これらの波に乗って、いかに収益力を高めていけるかが今後の鍵となりそうです。
B. 割安性 : ×
割安性については、残念ながら魅力が乏しい状況です。株価純資産倍率(PBR)は2.49倍と、市場平均と比較しても高めの水準にあります。さらに、直近の業績が赤字であるため、株価収益率(PER)は算出されていません。これは、現時点での利益に対して株価が割高であることを示唆しています。
また、会社予想の配当利回りも「—」となっており、現時点では無配の可能性が高いと見られます。株主優待も提供されていないため、インカムゲインや株主還元による魅力はほとんどありません。
PBRが2倍を超え、かつ赤字で無配という現状を考えると、投資家にとっての割安感は非常に低いと言わざるを得ません。今後の収益改善や株主還元策の発表が待たれるところですね。
C. 安全性 : ◎
企業の安全性という点では、非常に高い評価ができます。自己資本比率は驚異の87.2%を誇っており、これは非常に盤石な財務基盤を持っていることを示しています。通常、自己資本比率が40%を超えれば優良企業とされる中で、80%台後半というのは特筆すべき水準です。
この高い自己資本比率は、外部からの借入に頼らず、自社の資金で事業を運営できている証拠であり、景気変動や予期せぬ事態に対しても非常に強い耐性を持っていると言えます。たとえ一時的に赤字が続いたとしても、すぐに経営が傾くようなリスクは極めて低いでしょう。
財務の健全性は投資において非常に重要な要素であり、この点に関してはユビテックは文句なしの◎評価です。安心して事業の成長を見守れる財務体質を持っていると言えるでしょう。


コメント