△(1893)INest : DX・省エネ分野注力もPER割高、ROE低迷

銘柄紹介

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

はじめに

今回は、法人向けITソリューションや省エネソリューションを手掛けるINest(イネスト)をご紹介します。現代社会に欠かせないDX推進や環境負荷低減といったテーマに深く関わる事業を展開しており、その動向は多くの投資家から注目されています。

銘柄の基礎情報

INestは、法人向けに多岐にわたるソリューションを提供する企業です。主な事業としては、オフィスに必要な通信インフラの構築やOA機器の販売、クラウドサービスやセキュリティ対策といったITソリューション、そしてLED照明や空調設備、太陽光発電システムなどの省エネソリューションを展開しています。中小企業を中心に、業務効率化やコスト削減、環境対応といった企業の課題解決を総合的にサポートしています。

直近の営業日における主要な指標は以下の通りです。

  • 最低投資金額 : 71,500円(715円/株)
  • PBR : 1.08倍
  • PER : 116.07倍
  • 配当利回り : 0.00%
  • 株主優待 : なし

(2025年10月3日(金)時点)

ぽんぽん的な評価

△ ぽんぽんは、売りたいぽん!あまり魅力は感じないぽん。。

評価の理由

[評価の注目ポイント] 高いPERと無配当が気になるけど、DXや省エネという成長分野に注力しているのは魅力的ぽん!

A. 成長性 : △

INestが手掛けるDX推進支援や省エネソリューションは、現代社会において非常に需要の高い成長分野です。企業のデジタル化は不可逆的な流れであり、また環境意識の高まりから省エネや再生可能エネルギーへの関心も高まる一方です。こうした事業環境は、同社にとって追い風となるでしょう。しかし、現在のPERが116.07倍と非常に高く、市場は将来の大きな成長を織り込んでいると見られます。一方で、実績としてのROE(自己資本利益率)は0.86%と低水準に留まっており、これが今後の収益改善にどう繋がっていくかが注目されます。

省エネソリューション事業に関連して、世界の再生可能エネルギー市場の動向はINestの事業環境を考える上で参考になります。例えば、インドの大手再生可能エネルギー企業Adani Green Energyが大規模な再生可能エネルギー容量を追加したというニュースがあります。Adani Green adds 112.5 MW renewable capacity at Khavda, total reaches 16,598.6 MW – Prop News Time(2025年10月4日公開)によると、同社はカブダで112.5MWの再生可能エネルギー容量を追加し、総容量は16,598.6MWに達しました。これは、新興国を中心に再生可能エネルギーへの投資が加速していることを示しており、INestの省エネソリューション事業が、こうしたグローバルなトレンドの恩恵を受ける可能性も秘めていると言えるでしょう。国内においても、脱炭素社会への移行は喫緊の課題であり、企業における省エネや再生可能エネルギー導入のニーズは今後も高まっていくと予想されます。

また、DX支援という点では、他のDX支援企業の記事も参考になります。エフ・コードのような企業もDX支援で成長を加速させており、この分野の競争環境も意識しておく必要があるでしょう。

B. 割安性 : ×

INestのPERは116.07倍と非常に高く、現在の利益水準から見ると割高感が否めません。PBRも1.08倍と、解散価値とされる1倍をわずかに上回る水準です。また、配当利回りは0.00%であり、株主優待もありません。これは、企業が成長のための投資を優先しているためと考えられますが、現在の株価で投資するとなると、将来の収益成長が期待通りに進まなかった場合のリスクは大きいと言えるでしょう。

C. 安全性 : 〇

自己資本比率は36.0%と、上場企業としては平均的かやや低い水準ですが、極端に悪いというわけではありません。時価総額が約52億円と小規模な企業であるため、財務の安定性は特に重要です。急激な事業環境の変化や予期せぬ事態が発生した場合に備え、もう少し財務基盤が強化されると、より安心感が増すかもしれません。現時点では、一定の安全性を確保しているとは言えるでしょう。

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